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あらすじ

僕の脳はとてもグラグラしていた。

まるで不思議の国に迷い込んだみたいだ。

いつものように馴染みの店でバカみたいに騒ぐ馴染みの面々。あまりにもボロボロになったロボット。やっと夢を掴みかけたカップル。僕の横で微笑む、いつものあの子。でも何故だろう。

これらは全て、偽物に見えるんだ。

私の脳はとてもグラグラしていた。

理由は簡単。ただの二日酔いだ。夢を追うのか、結婚か。そんなありきたりな悩みに直面する歳になったんだなと肝臓をさすりながら考える。今日も二人は私に微笑む。人は彼らをロボットと言う。

でも私にとってはロボットじゃない。

15年の月日が、僕と私を繋いでいく。

 

これは、今よりちょっと未来の、人と人との物語。

 

 

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